テニスラケットの全自動ガット張り機は存在するのか
皆さんは、テニスラケットのガットはどうやって張ってますか?
ショップにお願いする、テニススクールに依頼する、ガット張り機を持っている知り合いにお願いするなど、自分で張り替える人は少数だと思います。
ショップに行くと、どの時間帯でも必ずといっていいほど店員さんがガット張りの作業をしていますし、すごく需要は高いですね。
しかし、テニスの歴史はすごく長いのに、ガットの張り替えはなぜ機械で全自動化されていないのでしょうか。
ラケットは新作が出るたびに形状や構造が変わりますし、ガットの素材も何種類かあります。
ラケットとガットの両方を作っているメーカー社内ではもしかすると存在するのかもしれませんが、一般に出回る機器となると大きさやコストの面で一筋縄でいかないところが多いのかもしれませんね。
そんな、ガット張り機についてここでは考えていきたいと思います。
自動ガット張り機は大きなビジネスチャンスになる
ガットの張り代はショップによって若干の差はあるものの、大体は 1000 円から 2000 円くらいだと思われます。
ガットを張り替えるのにかかる時間が 1 本 20 分だとすると、そのくらいの人件費は必要でしょうね。
もし、自動でガットを張る機械が登場したら、テニスをやる人は安価に張り替えができるようになりますし、ショップ店員さんも接客など他の仕事に専念できます。
それを考えると、自動張り替え機は必ず需要があるハズです。
しかし、どこを見ても手動で張っているということは、ガット張り機のメーカーが技術的に実現できないのか、新作が出るたびに形状が変わるラケットに追随するのが大変なのか、どこに問題があるのでしょうか。
ガット張り機メーカー
ガット張り機で有名なのは「スピンジャパン」「ゴーセン(GOSEN)」「トアルソン(Toalson)」「ガンマ(Gamma)」などでしょうか。
どこも主力製品は「電動式」や「分銅式」ですが、電動といっても自動化とは違います。
プロの公式ガット張り機として認められたものでも半自動なので、ガット張り機については日本の機械メーカーでも自動化は難しいのでしょうね。
一般向けとして購入するなら、「電動式」か「分銅式」が良さそうですが、この辺もガット張り経験者によっては大きく意見が異なります。
色々な話を聞いていると、ガット張り初めての初心者なら「電動式」で予算 10 万円前後と考えておけば、無難なガット張り機が入手できそうです。
まとめ
同じメーカーでも、ラケットの形状やストリングの構成が様々なのは理解していましたし、全自動かが簡単にできないことはわかってました。
しかし、制御機械や制御システムに精通しているプロの職人がガット張り機の製造に本格参入したら、比較的容易なのかと勘違いしていました。
たまたま、テニススクールのバイトコーチが国立大学の理系(確か機械工学系だったと記憶している)の大学院生なので、全自動のガット張り機について聞いてみたのですが、「作れそうなイメージはあるけど、見たことないよねぇ」っという簡素な返答でした。
別の研究テーマとして研究室でやってくれたら面白いのにっと、勝手な意見ですみません(笑)
ラケットの形状やガットの種類、テンション維持、季節による室温などを考えると仮に自動化できても、素人ならともかく、少しでもガットに影響を受けるベテランプレイヤーには提供できなさそうですね。
また、ショップとしてもラケットを破損させてしまうリスクがありますし、やはり手動で愛情をこめてじっくりというのがいいのかもしれません。