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「自分は初級?初中級?」——スクールやサークルの“呼び名”はあっても、基準が曖昧で迷いますよね。
本記事は、日本のスクール現場での目安に、国際的なレーティング(NTRP/ITN/WTN)を重ねて、ブレにくい判断軸を提供します。
レベル分けがブレる理由と前提
- 経験年数はアテになりにくい
- 同じ「3年」でも、部活で毎日 vs. 週1スクールでは“総プレー時間”が別物
- コーチの主観差
- 現場ごとの採点基準やクラス構成で、同じ実力でも呼び名が変わりがち
- だからこそ、客観軸(NTRP/ITN/WTN)を“目安として”併用するのが有効です
まずはここから:実践チェックリスト
※各項目「だいたいできる」= ✔ を付けてください
初心者(はじめて〜基礎導入)
- ✔ ラケット面を安定させてゆっくりラリーが数往復できる
- ✔ 基本ポジション(ベースライン・サービスライン)を理解
- ✔ サーブのトスとスイングを型として再現できる(入るかは別)
初級(安定化の入口)
- ✔ フォア/バックで相手コートへ方向コントロールがある程度可能
- ✔ ボレーで当て返す・ロブでピンチ回避ができる
- ✔ ダブルスの陣形(雁行/並行)を理解し、配球の狙いが持てる
初中級(試合強度への適応)
- ✔ ラリーの**前後コントロール(浅深)**が一定に
- ✔ サーブ/リターンで配球の意図を持てる(相手の弱点へ)
- ✔ ネットプレーを絡めたポイント構築ができ、ゲーム練習で機能する
判定のコツ:“強い1発”より“再現性”。入る・続く・狙えるが揃うほど上の帯へ。
NTRP(1.5〜7.0)の要点と当てはめ方
NTRP(全米テニス協会)は、1.5(ビギナー)〜7.0(ツアープロ)で能力を示す国際的に通用する目安です。
自己申告や試合成績で評価され、ガイドラインが公開されています。
NTRP帯 | 目安の状態 |
---|
1.5–2.0 | ゆっくりのラリーが数往復・基礎導入レベル |
2.5 | 方向は安定し始めたがラリー持続は不安定 |
3.0 | 浅深や配球の意識が出てくるが再現性は伸びしろあり |
3.5 | 方向・浅深が安定し、スピン・ボレーも実戦で使える |
※表は横スクロールできます
NTRPは“できるかどうか”より“試合で再現できるか”が評価軸。迷ったらちょい辛口で自己評価するのが鉄則です。
ITN・WTNとの違い(国際指標のざっくり位置づけ)
- ITN(International Tennis Number):1(上級)〜10(入門)の10段階
- WTN(ITF World Tennis Number):40(入門)→1(上級)のスケール
- 英国LTAなどで実装が進む“最新の世界標準”
- 近い実力同士のマッチメイクに使われます
ざっくり対応感:NTRP 3.0 ≒ ITN 7〜6 ≒ WTN 30台後半〜20台あたり(競技実績や母数で変動します)
よくある勘違いと陥りやすい壁
- “強いボール=上級”ではない
- サーブだけ・ストロークだけの偏り
- 経験年数バイアス
- 長くやっていても、練習密度と試合経験が伴わなければ伸びに限界
次の一歩:各レベルの“効く”練習と試合の選び方
初心者 → 初級
- 10分間ラリー(テンポは遅めでOK)
- 方向固定(クロスのみ)で成功体験を積む
- ミニテニス→サービスライン→ベースラインと距離を段階的に
初級 → 初中級
- 浅深ターゲット(的マーカー使用)/サーブ+3球目パターン練習
- 週1レッスン+週1自由練+月1試合が成長の黄金比
初中級 → 中級
- 配球ノート(得点パターン・失点パターン)をつける
- ダブルスはポーチ宣言で“攻めるミス”を増やし、成功体験を上書き
迷ったら、1段上のクラス/草トーに“時々”挑戦。実戦でしか得られない“間”と“配球の必然”が身につきます。
まとめ
- スクール表記は便利な“入口”
- でも実力把握はNTRP/ITN/WTNなど客観軸を添えるとブレにくい
- レベルは再現性(入る・続く・狙える)が基準
- 練習は“やり込み”より“設計”
- 浅深・方向のターゲット化とサーブ起点の型作りが近道
今日の自己診断:「自分のNTRPは〇.〇くらい」と仮置きして、1つ上の課題を1週間だけやってみましょう。迷いが減り、上達の速度が変わります。
ABOUT ME
仕事にも趣味にも IT を駆使するフリーランスエンジニア。技術的な TIPS や日々の生活の中で深堀りしてみたくなったことを備忘録として残していきます。