2023年にやったことと2024年の目標(仕事、技術、書籍)
2023 年は「コロナ禍」からの脱却の年となり、ここ数年の仕事や生活環境から変化がありました。
コロナの影響を大きく受けた業界は起死回生の年となりましたが、成功した企業やお店は、コロナ中に新しい形式に上手く方向転換できたところなのでしょうか。
個人的には、新しい技術というよりは DevOps の両方に携わる機会のあった年。
一方でメイン事業とは別に進めてきたサブ事業の限界を感じた年でもありました。
2024 年は「生成AI」の知識を増やしつつ、プロンプトをはじめ、扱える立場を目指します。
サブ事業の限界
メインの事業とは別に、自分でプロダクトを作ろうと進めていた執筆業。
このブログもそうですが、多くのアクセスを集めるべくサイトをいくつか構築していました。
集客の多いサイトが出てこれば、広告配信を始めてどうにかならないかという考えですね。
主に以下のカテゴリです。
・スマホゲームの攻略まとめサイト
・初心者向けのテニス情報サイト
スマホゲームの攻略まとめサイト
2 度目のフリーランスになる前にやっていたスマホゲームの攻略まとめサイト。
サイト向けには記事寄稿のみですが、このブログでもいくつかのゲームを紹介してきました。
攻略という観点からすればアクセスは稼げなくないですが、技術介入度のあるゲームが少なくなってきたこともあり、課金をしないと他のサイトと差別化が難しい面があります。
では課金をすれば、課金の経費分を差し引いて黒字化できるのか。
結果的に、特定のゲームのみのサイトでは赤字が濃厚でしょう。
多くの種類のゲームの情報を持ちつつ、ポータルサイト化しているような大手ならともかく、広告のカテゴリ的にも単体ゲームでは辛いものがあると思います。
有益な情報をアウトプットしつつアクセスを集めるのは間違っていないと思いますが、集客できた後の収益化を考えると、単に広告配信だけを考えていると詰みですね。
カジュアルゲーム寄りな業界
ここ数年でいくと、「ウマ娘プリティーダービー」などのビッグタイトルは存在するものの、ソーシャルゲーム全盛期とは異なりカジュアルゲームが増えました。
メインのゲームに対するやりこみ要素はそこまで大きくなく、UI や UX についてもそこまでユーザ要望を追求しないというもの。
「どこに課金要素があるのだろうか」っと疑問に思うものもありますが、IP 系のゲームはやはりタイトル次第でガチャが回される傾向は強そうです。
ソーシャル要素が少なく、個人でサクサク進められるというものもトレンドですよね。
アプリ内広告と広告スキップ課金
以前の課金一辺倒という感じではなく、昨今はアプリ内広告の配信も多くなってきました。
非課金ユーザにも広告の閲覧でインセンティブを提供するというスタイルで、多くのアプリで取り入れられているのを見かけます。
ただ、広告の閲覧に時間をとられるのは非常にストレスでもありますよね。
ってことで、広告を期間限定でスキップできるサブスクや、永久的にスキップできる課金アイテムを用意しているアプリも多い。
結果的に、低価格で多くの特典が得られるなら課金しようとするユーザも増え、課金へのハードルを低くしている印象です。
この手の楽しみ方は新しい路線だなと思いました。
放置系のゲーム
また、放置していてもゲームはバックエンドで進行し、ゲームが起動できない時間帯でも勝手に成長してくれれいるという仕組みも増えましたよね。
これは 2023 年も変わっておらず、2024 年春までにリリースが予定されているゲームの中にも、この形式のものが多数あります。
・職場少女
・ソウルストライク
・聖闘士星矢レジェンドオブジャスティス
・カミナリ少女の冒険
・まものダンジョン+
・妖遊記(トントン名人になれ)
・タップハンター
・キノコ伝説(勇者と魔法のランプ)
放置できる反面、成長させるための要素(コンテンツ)が多く、やればやるほどサクサクと進めることから、なかなか放置できないという逆転が起こっているのも特徴。
やりこみ要素が多いと情報を配信するネタには困らないですが、類似したシステムの中小規模ゲームがここまで乱立すると、利用ユーザも分散してしまいます。
結果、課金を行い需要の高い情報を配信できたとしても、集客のコスパが見合わないという悪循環に陥る結果に・・・。
チュートリアルなし系ゲーム
放置系が飽和状態になってきましたが、ユーザが慣れてきたということもあり、さらにその上をいくチュートリアルなしゲームも出てきました。
ほとんどのゲームのベースとなる仕組みは似ているので、チュートリアルがなくてもユーザはわかっているのですよね。
それなら無駄なチュートリアルは省略して、ユーザにリセマラするなり好きにしてもらえばいいみたいな感じですね。
「タップハンター」というゲームは半放置系な感じでチュートリアルなし。
ゲームとしての面白さは感じないですが、斬新だなと感心しました。
キノコ伝説(勇者と魔法のランプ)
さて、2024 年の最新動向を探ってみると、アプリ内広告配信が多いのは「キノコ伝説(勇者と魔法のランプ)」
キノコ伝説(勇者と魔法のランプ)は、「妖遊記(トントン名人になれ)」と「ソウルストライク」が組み合わさっただけな感じが・・・。
課金要素は「宝石」と「ダイヤ」で、昔のゲームならこれでガチャを回してレアなキャラをって感じでしたが、最近はそのパターンは少ないですね。
仲間、技能、装備などそれぞれのコンテンツでレアリティ抽選はあるものの、これ自体はゲームを進めていくことで確率が上がるようになっています。
放置系といいながらも、やりこみ要素が多く、やればやるほど装備や仲間が育っていく傾向になるので、無課金でも楽しめる可能性は十分。
どこまでやるかの 1 つの目安としては、レベル 100 といった感じでしょうか。
仮にポイ活でこのゲームがあったとして、報酬獲得のターゲットはそこになりそうです。
ゲームバランスがよく、無課金、微課金ではレベル 100 到達までの速度に差が出るものの、全体的な能力やアイテムに大きな差が出なく、以下の要素の構成が上手くできている。
もちろん、装備や仲間は確率なので運もあるでしょうが、レベル 100 到達時の他の要素は大体以下に落ち着くのではないかなと思います。
・レベル(100)
・ランプレベル(18-20)
・装備(URランクですべて埋まる)
・仲間(LRランクでスタメンが埋まる)
・技能(LRランクでスタメンが埋まる)
とにかく、ランプを消化しないと経験値やコインが溜まりにくく、ランプレベル 20 でようやく、「UR+」のレアリティ装備が開放されます。
レベル 100 までは比較的ハードル低く進められポイ活にも向き、月に 5 万円以内くらいの微課金ユーザもそれなりの数確保できる。
運営側のサポート対応も迅速で、スタートダッシュとしてはうまく設計されている印象です。
ただし、攻略サイトやまとめサイトとしての需要は低く、常に先頭をいっているユーザの Youtube などにチャンスがある感じでしょうか。
これも課金などの費用対効果と、どこまで時間が費やせるかになるので、サブの事業としては辛いものがあります。
キノコ伝説の課金熱を分析
実際に「キノコ伝説」をやってみて、ユーザがどのように課金したくなるのか分析してみました。
意地でも無課金(非課金)というユーザもいるとは思いますが、最近のスマホゲーム傾向としては課金の入り口のハードルが低いことにあります。
このキノコ伝説も例外ではなく、缶コーヒー 1 本分でゲームが優位に進められるアイテムが入手可能となると、ついつい手を出してしまうユーザも多いでしょう。
ここが「課金沼」の始まりです。
運営側としては、金額ではなく課金を体験させるというのが大きなポイントとなるんですね。
その課金をしたユーザの中でも、「最低金額の課金だけして、残りは無課金で楽しもう」と思うユーザが大半だと思いますが、結果的にはその中の数パーセントが追加で課金をしていくというのが厄介なところ。
160 円の課金に慣れてくると、魅力的な 800 円の課金アイテムが登場し、我慢はしつつも、いつの間にか 800 円までなら OK と閾値が変わってしまうのですよね。
学生のように親の許可がないと課金ができないユーザは別ですが、ギルド(菌族)の他のユーザの状況を見て課金を誘発するケースも多そうです。
ということで、2024 年度はゲームまとめ的なものからは撤退です。
初心者向けのテニス情報サイト
35 歳前後で、運動不足になっている社会人をイメージして始めたテニス。
これまで、以下の観点から自分を取材対象として取り組んできました。
・体力や筋力を付けることで仕事のパフォーマンスが上がるのか
・そもそも日本のテニス事情ってどうなっているのか
・社会人になってからテニスを始めた人に必要な情報とは
しかし、せっかく何かを始めるなら幅広く知識も深めたいところ。
ということで、「テニス」をテーマに 8 年ほど情報収集をしてきました。
仕事のパフォーマンスとの関係
運動不足になりがちな社会人、スポーツジムやボルダリングなど、何か運動をしないといけないと思って始める人も少なくありません。
それ自体はいいことですが、疲れを翌日の仕事に持ち越すことは避けたいところ。
ということで運動だけではなく、その前後の体のケアを含めて分析してきました。
・体力は間違いなく向上する
・筋力も間違いなく向上する
・筋肉疲労を効率よく取り除くことが必要
私の場合はテニスですが、最初の数年間で間違いなく「体力」と「筋力」がアップしました。
やればやるほど良いのは間違いないですが、肉体的な年齢としてはピークを過ぎているので、無計画にやると怪我の元です。
これは運動だけに限ったことではないですが、疲労回復と筋肉のケアは絶対に必要。
まずは「アミノ酸」、そして「ストレッチ」ですね。
運動していれば必須ですが、仕事メインの生活でも重要だということを実感しました。
また集中力にも繋がるので、これは両方ともオススメします。
日本のテニス事情
私がこの取材を始めた頃は、ちょうど錦織圭選手がツアーで活躍していた時期。
いくつかのテニススクールを体験し、紹介記事も書いてきました。
確かに、この頃は私と同じくテニスを始めようとしている社会人や主婦の方が多かった印象があります。
しかし、ジュニアの領域に目を向けると逆の傾向にあるようです。
伊達公子さんも日本のテニス事情について書籍に書かれていましたが、テニスの競技者を目指すという観点からいくと、環境的に厳しいものがあるそう。
私も以前、関西ジュニアの地域別の情報をまとめる作業をしましたが、情報収集の過程で 20 年前にタイムスリップした感覚を覚えました。
各自治体のテニス協会も、限られた予算の中で運営しているのかもしれませんが、時代錯誤っていう感じは否めません。
社会人になってからテニスを始める人が必要な情報
「運動不足の解消のためにテニスを始めよう」
そう思っても、意外にもテニスを始めようとすると環境が限られてくるのですよね。
私の場合は、取材という観点もあったのでテニススクールに通う一択でしたが、一般の方だと何をイメージされるでしょうか。
・職場の仲間内でテニスをする機会がある
・ネット上で募集しているサークルに参加する
・テニススクールの体験に行ってみる
また、実際にテニスを始めたあとの目的も人によって異なってきます。
・運動不足解消のためのテニスで十分
・テニスの練習会イベントに行ってみたい
・サークルに入って活動してみたい
・一般参加できる試合に出てみたい
しかし、テニスを始めて間もない方が情報収集しようと思うと、なかなか難しいところがあります。
今でこそ「テニスベア」というテニスのイベントやサークル活動を活性化させてくれているアプリがありますが、それまではレンタルできるテニスコートの情報も横断的には検索しにくい時代でした。
私も関西の地域別のテニスコート情報や、壁打ちができる場所などをデータベース化した時期もありましたが、サブの事業としては難しく断念しました。
テニスベアの登場で、民間のテニスコート検索はスムーズになりましたし、イベントやサークル活動の場も広がっていることは確かですが、これで収益化をしようと思うとなかなかアイデアが思い浮かばなかったのですよね。
特に自治体が開催する市民大会やレンタルコートなどは、今でも情報収集がしにくいなと感じており、以下のような記事を書いてみました。
長期に渡りましたが、当初の目的は果たせたと思いますし、テニスについての情報発信は 2023 年度で終了としたいと思います。
関西ジュニアのポイント情報まとめを喜んでもらえたり、テニススクールの体験レッスンに来たキッカケが私の書いた記事だったという人もいました。
事業としては収益化に結びつく手前での断念となりますが、2024 年度以降は、趣味と運動という取り組み方で貢献できれば幸いです。
生成AIに乗り遅れるな
OpenAI 社の「ChatGPT」に始まり、Google の「Gemini(旧Bard)」など、生成 AI の分野でも競争が激しくなってきました。
上記のツール含め、GitHub Copilot も使っていますが、まだまだ仕事や生活にどっぶりと活かしきれている段階ではありません。
2024 年度は、これらのツールを活用する場面を増やしつつ、知識の蓄積に注力したいと考えています。
生成AIを作る側?使う側?
「生成AI」を作る側も使う側も、「LLM(大規模言語モデル)」についての最低限の知識は必要。
個人的には使う側の立場を目指しますが、最適なプロンプトを書けるとか、そういった部分以外での知識も得ておきたいですね。
また生成物の著作権やセキュリティリスク(オプトインなど)については、最初から意識して取り組みたいと思います。
2024 年は使われるトークン数も多くなっていき、各社の AI の精度も上がっていくと思うので楽しみです。
情報1(高等学校の教科)
高校生が授業で習う「情報1」の参考書がいいらしい
こんな話を、仕事仲間から聞きました。
学生も IT 系の授業が当たり前になる時代ですが、どのようなことを習っているのか確かに気になります。
IT 業界で働いている者(特にエンジニア)にとって、当たり前の知識なのか、それとも知らない知識(知っておいた方がいい知識)が眠っているのか。
ってことで、大型書店の紀伊国屋で参考書を探してきました。
情報1の参考書
社会のコーナーの片隅に少しだけ置いてある状態でしたが、特に一番右の「高校生だけじゃもったいない 仕事に役立つ新必修科目 情報1」というタイトルが気になります。
もう 1 つは、いかにも学生向けの参考書って感じでまとめられた「高校情報1をひとつひとつわかりやすく」という本を購入。
これから社会に出てくる学生が、どのような知識を持って飛び込んでくるか、知っておいて損はないでしょう。
逆に自分が知らないと恥ずかしい場面が出てくるかもしれないので、知識だけでも持っておくと良さそうです。
情報1の知識で事業に繋がる?
一昔前なら、知識があれば教える立場(教員以外)になれる可能性もあったかもしれませんが、今は「eラーニング」などの Web 教材も充実していますからね。
残念ながらそっち方面の事業に繋がる可能性は低いですが、学生の勉強好きなエンジニアは、この手の内容を嚙み砕いてアウトプットするのもいいかもしれません。
2024年にやること
振り返りは以上として、2024 年の目標はシンプルに 3 つ。
・決済トレンドに敏感になる
・生成AIを使う側としてアウトプットする
・情報1の教科の知識をアウトプットする
決済トレンドに敏感になる
ここ数年、課金基盤の開発に携わっていることはご存じの通り。
決済手段は今でも増えつつあり、流行り廃りも激しいですが、サービス提供側としてはユーザに多くの決済手段の選択肢を用意しておく必要があります。
流行も大事ですが、クレジットカードの 3DS 2.0 のようなセキュリティー問題などにも敏感になっておかなければいけません。
2022 年から 2024 年にかけて、クレジット決済を利用している多くのサービスで 3DS 2.0 への移行がありました。
ただサブスクリプションとなると、初回のクレジットカード登録時のチェックでしか 3DS 2.0 の認証を通すことができず、毎月の決済は裏側で行うため 3DS 2.0 のような認証はできません。
3DS 2.0 は定着したものの、こういった問題はまだ残っており、カード会社や決済代行事業者などの方針がどうなるか気になるところです。
生成AIを使う側としてアウトプットする
ChatGPT は有料版を契約してみたものの、あまり実用的だと感じなくて半年くらいで解約してしまいました。
ただ、自分で使い続けて新しいトレンドをキャッチアップすることが重要であることを再認識。
Google の Gemini も登場し、2024 年はもっと多くのことが試せる時代になりそうです。
情報1の教科の知識をアウトプットする
普段何気なく使っている言葉、そして何気なく耳にしている言葉。
昨今だと「TOPPAN(凸版印刷)」が CM(大泉洋さん)で DX という言葉を使っていましたが、DX で具体的にどのようなことができるのか、ぼんやりしていてイメージできていない IT 業界の人もいると思います。
1 日に処理しなければいけない情報量が多い時代なので、今の仕事に直結しないものは軽視しがちですが、エンジニアも作業者ではなくビジネス視点で仕事をしていく時代。
よく耳にする言葉は、どんなものかキャッチアップしておきたいですね。
まとめ
2024 年も引き続きメイン事業に注力していきますが、サブ事業の内容を大きく方向転換する予定なので、数年後に収益化できるようなベース作りをしたいと思います。
メイン事業の方では環境に恵まれているので、この機会を無駄にしないでエンジニアとして成長していくことが必須。
幸い、メイン事業では「生成AI」に間接的に絡む部分はあるので、その領域については自分の知識とも照らし合わせていけたらと考えています。
「情報1」については半信半疑なところはありますが、高校生のお子さんを持つ親御さんとも知り合う機会はあるので、そういったところでの話のネタとしても使えるかもしれません。
1 年後の振り返りで、充実したフィードバックができることを期待しています。
(未来の自分へ)