Spring Boot はいつまで使える?サポート期限とバージョン選定の指針
Spring Boot は広く利用されている Java フレームワークですが、サポート期限が比較的短く、プロジェクト運用時に「どのバージョンを選ぶか」が悩みどころになります。
この記事では、Spring Boot のサポート期限を整理し、移行判断や実務で気をつけたい点をまとめました。
Spring Boot のサポート期限の基本
Spring Boot には「LTS(長期サポート)」のような仕組みはなく、各バージョンのサポート期間は比較的短いのが特徴です。
特に商用利用や大規模システムでは、サポート期限切れを見落とすとセキュリティリスクやバグ対応の遅れに直結します。
- メジャーバージョンのサポートは 通常 1 年半〜2 年程度
- メンテナンスリリースが頻繁にあり、バグ修正やセキュリティ対応が提供される
- サポート終了後は脆弱性対応が打ち切られるため、放置はリスク大
補足として、過去に Spring Boot 2 系から 3 系に移行した際には JDK のサポート状況 との兼ね合いもあり、思った以上に準備工数がかかるケースも多く見られました。

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実際にどうバージョンを選ぶべきか?
では、プロジェクトで Spring Boot を利用する際、どのようにバージョン選定をすればよいのでしょうか。
- 新規開発なら最新安定版を選択
→ サポート期限を最大限確保できる。 - 既存プロジェクトならサポート期限を逆算
→ 稼働期間が数年以上なら、移行計画を必ず立てる。 - 依存ライブラリの対応状況を確認
→ Spring Boot 側が対応していても、周辺ライブラリが未対応だと移行が遅れる。
補足すると、社内で「今は安定して動いているから」と先送りにしていると、結果的にサポート切れのタイミングでまとめて作業が発生し、想定以上の工数を割くことになりやすいです。
実務での注意点(体験談から)
私自身、Spring Boot 2.5 系から 2.7 系、2.7 系から 3.3 系へ移行した際に、ビルド時には問題なかったのに、実際に動作させると JDK のバージョンやライブラリとの互換性に引っかかり、エラー対応に苦戦した経験があります。
結果として、移行前に 公式ロードマップやリリースノート(Change Log)、ライブラリのサポート状況を突き合わせて計画を立てることの重要性を痛感しました。
これはどの現場でも起こりうることなので、記事を読んでいる方にも「サポート期限の確認=セキュリティ対応」だけでなく、「ライブラリとの依存関係確認」まで含めることをおすすめします。
まとめ
Spring Boot のサポートは短いサイクルで更新されるため、常にサポート期限を意識した運用が欠かせません。
- 新規は最新安定版を選ぶ
- 既存は期限逆算で移行計画
- 依存ライブラリと JDK の対応も忘れずに
そして、迷ったときは必ず公式ドキュメントを確認しましょう。