【動画要約】「脱力」の本当の意味を知っていますか?初心者がまず身につけるべき「適度な緊張感」とは
テニススクールでコーチから必ずと言っていいほど言われるアドバイス、「もっと脱力して」。
しかし、その言葉を真に受けて手首をフニャフニャにしてしまい、かえってコントロールを失っている方は少なくありません。
今回は、サーブの神様とも称される松尾友貴プロの解説動画から、初中級者がまず身につけるべき「正しい力の入れ方」について要約してご紹介します。
1. 「脱力=力を抜く」という誤解
松尾プロは、「初心者はまず脱力してはいけない」と断言しています。 なぜなら、ラケット面の使い方やリストの使い方が定まっていない段階で力を抜くと、インパクトの瞬間に面がブレてしまい、まともにボールを飛ばすことができないからです。
2. 意識すべきは「手首の固定」と「握力の緩和」
脱力の具体的な方法として、松尾プロは以下の2点を切り分けて考えるべきだと解説しています。
- 手首の関節([00:00:56]):ある程度の緊張感を持って、しっかり固定しておく。
- 握力([00:01:05]):指の力を抜き、ラケットを軽く持てる状態にする。
「手首は固めるが、握力は抜く」という絶妙なバランスが、ブレないショットへの第一歩です。
3. インパクトの形をあらかじめ作っておく
フォアハンドやボレーにおいて、打つ瞬間に形を作ろうとするとミスに繋がります。
- セット時に形を作る([00:01:41]):あらかじめ「背屈(手首を少し立てた状態)」の形を作っておき、その緊張感を維持したままスイングします。
- 変化させない([00:02:03]):インパクトの瞬間も、フォロースルーの最後までも、ほぼ同じ力加減をキープすることで、ショットの再現性が劇的に高まります。
4. 「痛み」は上達のための重要なサイン([00:04:14])
練習をしていて肘や肩が張ったり、多少の痛みが出たりすることは、決して悪いことではありません。松尾プロは、それを「自分に合った打ち方を見つけるための材料」と捉えるべきだと言います。
「なぜここが痛むのか?」「打点が後ろすぎるのではないか?」と考えることで、自分に最適な脱力ポイントを見つけるきっかけになります。
5. サーブを安定させる「面の設定」
サーブにおいても、複雑な手首の動きは不要です。
- 角度のキープ([00:08:03]):最初から面を少し内側(上)に向けた状態でセットし、その角度を保ったまま腕を振るだけで、自然とスライス回転がかかり、安定感が増します。
【実践してみた感想】「わからない」が「わかる」に変わる瞬間
実は私も、長年コーチから「脱力」を指摘され続け、手首を緩く使いすぎていた一人でした。
今回、松尾プロの解説通りに「手首を最初から固定し、そのままの角度で振る」ことをスクールで試してみたところ、特にボレーとサーブの安定感が劇的に変わりました。
今までは「打つ瞬間」に何とかしようとしてミスをしていましたが、「最初から形を作って、あとは振るだけ」とタスクを単純化したことで、余裕を持ってボールを捉えられるようになったのです。「力を抜く」こと以上に、「抜いてはいけない場所を知る」ことの大切さを実感しました。
まとめ
「脱力」とは、ただフニャフニャにすることではなく、**「必要な場所にだけ適度な緊張感を残すこと」**です。
まずは手首をしっかりと固定し、一定の力加減で振ることから始めてみてください。それが安定感を生み、結果として余計な力が抜けた「本当の脱力」へと繋がっていくはずです。
💡 今回の参考動画
今回の内容は、こちらの動画を参考にさせていただきました。非常にわかりやすく、初中級者必見の内容です!
松尾友貴プロのテニス塾【サーブの神】 [脱力より重要!テニス初心者がまず身につけるべき本当に大事なスキルとは?]
