エンジニアが定着しやすい会社について思うこと(オン・ボーディング)
先日、衝撃の記事を読みました。
珍しく、自分が求めていた環境に近いものでした。
売り手市場で熾烈を極める採用活動。なかなか優秀な人材や即戦力人材が採用できないと悩む企業も多いなか、苦労して採用した社員がすぐに辞めてしまった、高額な年俸を設定したのに期待通りの成果を上げられなかった・・・といった嘆きの声も聞かれます。
Google、メルカリも採用。新メンバーのパフォーマンス&定着率を上げる「オン・ボーディング」
これを、Google やメルカリが採用していること自体知りませんでし、このシステムがあることに感動しました。
今回は入社間もないエンジニアの社員さんや、外注さん(協力会社、業務委託、派遣)側の立場で思ったことを書いてみたいと思います。
私の経歴について
先に自分の経歴についてサラっと書いておきたいと思います。
・新卒で中小のソフトウェア会社に入社
・ネットワークに興味を持ちベンチャーへ転職
・そこでスキルの高い仲間に刺激を受けつつも、また違うベンチャーへ転職
・働き方に疑問を感じフリーランスとなる
・その後、年齢を考えて久し振りに転職
・転職先が経営難に陥り再びフリーランスに
・今に至る
フリーランス時代は大半が業務委託で、どこかの企業に常駐して開発の仕事をスタイル。
まあ、他社に出向して仕事をしているエンジニアとほぼ同じスタイルですね。
会社に所属しているか個人事業主かの違いです。
一時期アフィリエイトが成功し、クラウドオフィスを借りて数ヶ月それだけをやりましたが、家族の理解を得られずに再び常駐の道へと舞い戻ります。
入社初日または数日間
フリーランスになってから多くの会社へ出入るする機会が増えましたが、新しく入った社員さんや外注さんへの対応はマチマチです。
初日からお昼のランチで親睦を深めてくれる担当者の人もいれば、当日になって「今日から新しい人くるんだっけ?」みたいないかにも仕事が回ってない担当者の人まで様々。
仕事がパツパツな人が人員の管理までしていたらロクなことがない・・・。
どこの会社へ行くのもそうですが、入社する側としては初日は少なからず緊張感があります。
事前に一度は面談をしているので、会社の会議室や面談をしてくれた人との面識はありますが、実際にオフィスに入ってみないと雰囲気はわかりませんしね。
そんな中、担当者に忘れられていて、席や PC が用意されていなかったら「完全アウェイ状態」ですよね。
ここで、冒頭で紹介した記事の一部を引用します。
Googleの社内調査によると、入社初日にしっかりと受け入れ態勢を整え、準備されていると、次の3カ月以内のパフォーマンスが30パーセント上がると言われています。新入社員を受け入れるチームやマネジャーがしっかりと準備しているかが重要です。
本当に最初の印象は大きいです。
この会社で頑張っていこうとか、この人とならうまくやっていけるという気持ちのブレは大きく変わってきます。
私を含め、実際にこんな待遇を受けた人を見たことがあります。
・受け入れ準備が全くされていない
・机や椅子、キャビネットが汚い
・PC が用意されていない
・周辺の人へ紹介をしてもらえない
・周辺の人も新しい人が来ることを知らされてない
・ランチまたは歓迎会に一度も誘われない
・最初の1週間、何も作業がない
別に重要じゃない項目もありますし、人によっては気にならない部分もあるでしょう。
(歓迎会なんてやめてくれって思う人も最近は多い?)
しかし、私が正社員の頃は、新しく入社してきた人や協力会社の方々には親身に接していました。
仕事に慣れるのと環境に慣れるのは、また違った意味で重要だと感じているからです。
外注を駒としか扱わない経営者
ここで言う外注とは、「協力会社」「業務委託」「派遣」の契約形態を前提として話を進めます。
以前、短期間の開発案件があり、私ともう 1 人が 2 ヶ月ずつ参画することになりました。
どうやら、もう 1 人の方の成果が思わしくなかったらしく、その方は初月で契約終了、そして私にプラス 1 ヶ月という話になったようです。
しかし、その提案を私たち本人のいる前で社長自らがするわけです。
大手 Sier 出身で、今では数十人の社員を束ねる経営者が、切られる側と残る側の目の前でそんな発言を・・・。
いや、たくさんの外注を使ってきた大手 Sier だからなのかもしれません。
完全に人売りの世界ですね。
当然、契約の延長はお断りさせていただきました。
逆の立場だったら自信なくすんじゃないかなっと思っちゃいます。
求める仕事と立場に大きな乖離がある
プロジェクトの状況は日々変化。
ある程度は想定通りにいかなくて当然だし、これは自分でも理解しているところ。
ただ、あまりにも事前の話と大きく差がある場合は、当然いい気持にはなりません。
Javaの仕事で入ったら全然違った
地元で働くつもりがなぜか週の半分以上が出張
契約期間の更新についての立場が同等ではない
まあ、仕事内容が変わったり、スキル応じて大きな仕事を任せてもらえるのはありがたいことですが、これはこれで困ることもあります。
Java の仕事でいったら、UNIX できる人がいなくて「シェル」や「PL/SQL」の仕事に置き換わったり。
PHP の仕事でいったら、なぜか「BackboneJS」だったり・・・。
自分のスキルが活かせる部分がわかっていれば、工数の算出やスケジュールは立てやすいですが、未知の領域だと予定が立てにくくなります。
また、出張が発生すると家族の理解も必要ですし、家のことが回らなくなる心配も出てきます。
そして、なんといっても契約期間の更新でしょう。
通常は 3 ヶ月単位でお互いの意思を確認して更新なり終了なりが決まります。
しかし、間に営業会社が挟まると企業側有利な傾向になるのですよね・・・。
営業としては取引先が減るのは致命的だから、エンジニアよりも企業の味方をします。
まあ、理不尽さを感じていたり不満がなければ延長を断る理由なんてないのですけどね。
当然、おかまいなしに断ります。
話してみるとみんないい人
なんだかんだネガティブな話題が多くなっちゃいましたが、話してみるとみんないい人なわけです。
担当者がシャイだったり、その後のお互いのコミュニケーションだったり、何か歯車が狂っていたのでしょう。
数か月前、1 年間ちょっとお世話になった会社で、案件に絡んだ一部の人たちに送別会を開いてもらいました。
それが、1 年ちょっと経って初めて一緒にする食事でしたが(笑)
普段もオフィスは静かで、ラジオが流れているのが唯一もの救いでした。
最近はどこの会社も採用に苦戦しているようですが、ここの会社でも「なんでいい人が集まらないのかなぁ?」って中途採用で困っていました。
そりゃ、この雰囲気やコミュニケーションが足りてない状況なら誰も来てくれないよ・・・。
まとめ
話がまとまらなくなったので、ここでまとめます。
社員であろうと外注であろうと、最初の受け入れや、最初の 3 ヶ月くらいは仕事をやりやすい環境を作るのが理想。
個人差はありますが、経験やスキルが通用するのか仕事に対する不安を感じて入社してくる人も多いので、その人とじっくり話してペースを調整してあげることも大切だと思います。
最近はあまり見ていないですが、過度なプレッシャーやフォロー不足で精神的に病んでしまった人を何人も見てきました。
コミュニケーション不足はお互い様という意見もありますが、できれば環境に慣れている担当者の方が積極的になって欲しいと感じています。
時には外注の立場ながら、新しくプロジェクトに参画してくる人の受け入れをすることもありますが、私は受け入れには自信がある。
ただ最近、技術力に自信がなくなってきている(致命的)
「プログラマ35歳定年説」はすでに死語となっていますが、あのコードどう実装していたっけな?って最近すぐに思い出せないことが増えてきた。
戸田恵梨香のドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」じゃないけど、自分が「MCI(軽度認知障害)」ってことはないよね?ってふと思う瞬間もある。
まあプログラムのコードに関してだけなので違うでしょうが。
「プログラマ35歳定年説」についてのまともな意見は下記に書かれています。
最初は理解できない部分もあったし、実際に仕事で絡んで叱咤激励もいただきましたが、自分が年齢を重ねるとわかってくることもあるんだなと。
「プログラマ 35歳 定年説」、みなさんも一度は 聞いたことがあるのではないかと思います。 35歳ぐらいになったらプログラミングなんて仕事は若い人に譲って、 マネジメントをやりなさい、 という趣旨ですね。
プログラマ 35歳 定年説